RN 009054

細かい作業も任せて!人の代わりにロボットが宇宙で活躍するよ

2019.08.30  | 
WRITER:
haruka
 

近年、人の作業をロボットやAIが代替することが増えてきました。危険を伴いコストもかかる宇宙での作業においても、宇宙飛行士の代わりに作業を行うロボットの研究開発が進んでいます。

宇宙での作業コストを100分の1に

サンフランシスコに本社を置くロボットスタートアップのGITAI社は2019年7月、模擬宇宙ステーション船内で、宇宙飛行士の作業を代替する汎用ロボット「GITAIロボット(6号機)」の実験を行いました。

GITAI inc. YouTube公式サイトより)

チャックを開けたり、スイッチを操作したり、引き出しを開けたり・・・

とてもスムーズに動いています!

 

こうした細かい作業は、ヘッドセットや手に持ったコントローラー、腕に着けた機器による遠隔操作で実現しています。

 

GITAI社は、宇宙飛行士の負担軽減や宇宙空間での工期・費用を削減しコストを100分の1にすることを目的に、国際宇宙ステーション(ISS)の船内・船外作業を宇宙飛行士の代わりに行うロボットの実現を目指しています。

 

現在、宇宙飛行士が作業を行えるのは1日のうち6時間程度だそうです。その作業をロボットが行い、ロボットを遠隔操作する人を交代制にすれば24時間作業することも可能になりますね。

 

今回ISSで実験を行った6号機は、これまでのロボットでは困難だったスイッチ操作、工具操作、柔軟物操作、科学実験作業、負荷の高い作業などを、すべてこの1台で実施できる性能を実現しました。

GITAI社は2020年末にISSでの実証実験を予定しています。

 

また、実際にISSへ行き実験を行ったロボットもいます。

ロシア製ヒト型ロボットがISSへ

宇宙開発を行うロシアの国営企業・ロスコスモス社は、ヒト型ロボット「Skybot F-850(別名:FEDOR・ヒョードル)」を乗せた宇宙船「ソユーズMS-14」を打ち上げ、2019年7月27日にISSとのドッキングに成功しました。

ロスコスモス YouTube公式サイトより)

FEDOR」は身長180センチ、体重160キロ。宇宙飛行士の遠隔操作により細かい作業を実現します。目線や指先の繊細な動きは、まるで人間のようですね。

 

「FEDOR」は略称で、正式には「Final Experimental Demonstration Object Research(最終実験実証物体研究)」といいます。

 

AIを搭載しており、開発当初は救助ロボットとして研究されていました。

 

しかし、2年ほど前に当時のロシア連邦政府副首相だったドミトリー・ロゴージン氏が、ツイッターで銃を撃つ「FEDOR」の映像を公開したことで世界に衝撃を与えたこともありました。

CNN Business YouTube公式サイトより)

現在は宇宙での作業を代替するロボットとして活躍が期待されています。

兵器にならなくてよかった・・・

銃を撃てるほどの手先の器用さが、宇宙で存分に発揮されることを願います!!

 

ちなみに『ソユーズ』は通常有人宇宙船ですが、今回は無人でした。また、ロシアがヒト型ロボットを宇宙へ送ったのもこれが初めてです。

 

今回、宇宙飛行士の代わりに「FEDOR」が宇宙へ行ったのは、2020年春に『ソユーズ』が新しいロケットへと切り替わるのに伴う緊急脱出システムの試験などを行うためでした。将来的には宇宙飛行士に代わって任務を行う予定です。

 

このように宇宙で活動するロボットの開発が進むのは、主に2つの理由があります。

リスクとコストを減らしたい

宇宙飛行士の代わりにロボットが作業を代替するのは、重力や放射線などによる人体への影響の軽減と、宇宙飛行士にかかる莫大なコストの削減が背景にあります。

 

例えば、無重力空間に長期間滞在することで、地球に戻ったときにめまいや頭痛がしたり、筋力や骨密度が低下するなど人体に負担がかかります。また、地上には届きにくい宇宙放射線(宇宙線)も宇宙飛行士へは深刻な影響を及ぼすため、滞在日数に気を配る必要があります。

 

さらにコストですが、GITAI社によると、ロケットの打ち上げも含めた宇宙飛行士のコストは1人あたり年間438億円程度かかるそうです!

 

こうした問題解決のため、多くの企業が宇宙で活動するロボットの研究開発を進めているんですね。

また、NASAがISSの商用利用を始める方針で、早ければ2020年から民間の宇宙飛行士がISSに滞在することが可能なります。これにより宇宙開発がさらに活発になると考えられ、同時にロボットの活躍が期待されます。

 

「GITAIロボット」「FEDOR」どちらも今は遠隔操作により作業が可能ですが、いずれロボット自身で判断して作業を行うことができるようになるかもしれませんね。

thank you

この記事に関連するタグ

広告主募集
TARA
上に戻る