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お笑いなしの生活なんて! 関西発「漫才ロボット」は生活をうるおす救世主!

2017.11.28  | 
WRITER:
工樂真澄
 

年末年始、漫才やコントなどのバラエティ番組を楽しみにしておられる方も多いでしょう。「お笑いが大好き、お笑いなしの生活なんて考えられない!」という方に、ぜひご紹介したいのが「漫才ロボット」です。開発したのは兵庫県神戸市、六甲山の麓にある「甲南大学」の知能情報学部です。関西の大学にふさわしいロボット製作の秘話をおたずねしました。

 

ロボットノート:漫才ロボットの基本的な機能を教えてください。

漫才ロボットはAI搭載型のロボットで、得意とするのは「即興漫才」です。観客からテーマをもらって、ツイッターなどに流れている無数の情報を即座に検索し、1分から2分くらいで漫才の台本を作ります。丸っこいゴンタはボケ担当、ほのぼのキャラのアイちゃんはツッコミ担当で、2体で会話を振り分けながら漫才を行います。

(北村達也先生)

北村達也先生(右)と梅谷智弘先生(左)

ロボットノート:「漫才ロボット」は今までにない発想ですが、そのアイデアはどこから生まれたのでしょうか?

 

もともと、難解なニュースを噛み砕いてわかりやすく伝えてくれるような、ソフトの開発を行っていました。そこから発展して、こちらが与えた話題から会話を展開するような機能を開発することになり、だったら2体のロボットで「漫才」をさせれば面白いのでは、と思いつきました。

(灘本明代先生)

 

以前はCGを使った漫才ソフトの開発をされていた灘本先生ですが、その当時は見向きもされなかったそうです。それが甲南大学に赴任されてから、ロボット制作の先生方とタッグを組んだことが実を結び、今ではあちこちのイベントやメディアに「漫才ロボット」は引っ張りだこなのだそうです。

 

単なるソフトやアプリケーションと、実体のあるロボットとでは、人が受け取る印象は全く異なります。親近感が湧くことで受け入れられやすくなりますし、すぐに覚えてもらえますね。

(梅谷智弘先生)

それでは皆さまお待たせいたしました! 「アイちゃんとゴンタ君」の登場です。はりきってどうぞ~!

どうやら神戸開港150周年を記念して行われた「連凧」をテーマに、漫才が繰り広げられているようです。アイちゃんは「ノリツッコミ」、ゴンタ君は「なぞかけ」といった、プロでも難しい高度なお笑い技術を得意としています。台本から感情を読み取る技術によって、話題に応じて表情を変えていることがわかります。それを逆手にとって、楽しい話をしているのに、わざと悲しそうな顔をするといった、高度なボケもできる芸達者です。

いまや大学の人気キャラとなったツッコミ担当の「アイちゃん」

目標は介護施設や各家庭に「笑い」を提供すること

人工知能の開発は主に、大学院生の学生さん達が担当されています。ロボット研究とはいえお笑いがテーマということで、センスを磨くために日々の時事ネタやトレンドの収集は欠かせません。開発グループでは、「もっとたくさんの人に笑いを届けたい」という思いから、ホームサイズの漫才ロボットの制作を並行して行っているそうです。こちらはスマートフォンを差し込むと、メモリに含まれる検索情報などから台本を作り、持ち主に応じた会話を展開する機能をもたせる予定です。

一家に一組「漫才ロボット」がいる生活も間もなく

単なるチャットボットと異なる点は、人とロボットではなく、2体のロボット間で会話を繰り広げるというところです。人とコミュニケーションを行うロボットとして、将来的には介護施設などで利用してもらうことを目指していますが、たとえば老人ホームなどのお年寄りはロボットを相手に1対1で会話するよりも、漫才を行っている2体のロボットを見ているほうが、反応がいいそうです。「笑い」は免疫力アップの効果も期待されるだけに、健康増進のために一家に一組、漫才ロボットがいる時代が、やがておとずれるかもしれません。

自由な発想で最先端の研究にチャレンジし続ける

2019年には100周年を迎える甲南大学ですが、研究室の枠を超えて一つのロボットを作り出す姿勢からは、常に最先端の技術にチャレンジして、新たな歴史を生み出す気概を感じました。ヤル気があれば研究室配属前の学部生さんでも、ロボット制作に参加できるそうです。

 

ちなみにこちらは甲南大学名物の美人図書館司書さんです。

甲南大学図書館名物の美人アンドロイド司書

初めて来館した学生さんは、思わず話しかけてしまうとか。こんな自由な空気の中で作られる「漫才ロボット」。年末年始のお笑い番組に登場する日も、そう遠くないかもしれませんよ。

 

取材協力:甲南大学 

 

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