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伝統のラクダレースのジョッキーはロボット! 子どもたちを救った小さなヒーロー

2017.09.13  | 
WRITER:
irbis
 

アラブ人とラクダの関係はとても深いものです。
そもそもラクダが家畜化されたのは、4000年以上前のアラビア半島南部だったと推測されています。「アラブ」という概念ができたのはもっとずっと後のことなので、アラブ人は生まれる前から、ずっとラクダと関わっていたということになるのかもしれません。そのため、アラブの俚諺や神話伝説には、ラクダの話がたくさんでてきます。

 

たとえば、預言者ムハンマドがメッカを離れてメディナに移ったときの話。ムハンマドは、彼の乗ったラクダが最初に足を止め、腰を下ろした場所に居を定めたといいます。それが現在の「預言者のモスク」です。

預言者のモスク

メディナ(サウディアラビア)預言者のモスク(Wikipediaより)

現在では日本の農耕馬と同じように、アラビアのラクダも乗用や運搬用など、ほとんどの仕事を自動車に取って代わられています。しかし、ラクダのレースは、伝統的な娯楽として日本の競馬以上にアラブ人の関心の的となっています。起源は結婚式や地域の祭、首長の訪問などのハレの日の出し物として行われていました。現在、アラブ首長国連邦(UAE)のアブダビやドゥバイではルールも決められてスポーツとして行われています。ちなみに、イスラム教では賭博が禁止されているので、競馬の馬券にあたる「駝券」のようなものはありません。

 

そんなハレの舞台でラクダを操っているジョッキーは、人間ではなくロボットです。

CNNニュース映像より

子どもたちを過酷な労働から解放するためにロボットを導入

競走となれば背中に乗せる物は軽ければ軽いほど良いということで、ラクダレースのジョッキーは子どもでした。
しかし、賭けの対象ではないとはいっても、優勝者は賞金と名誉を得ることができます。となると、欲のために手段を選ばない不届き者が出てきます。
ジョッキーとなる子どもが大きくならないように食事を制限したり、他国から子どもを誘拐してきたりして、今世紀に入ってから世界的に大問題になりました。
子どもの権利条約に加入しているUAEでは、首長国ラクダレース連盟が2002年にジョッキーの年齢や体重に制限を加え、15歳未満45キログラム未満の子どもの騎乗が禁止されました。その代わりをロボットが務めることになったのです。

ロボットジョッキー

ロボットジョッキー(Wikipediaより)

ロボットが人間の仕事を奪うのでは?という心配が現実問題になってきている今日この頃ですが、こういった仕事を奪ってくれるなら大歓迎ですよね。

ロボットジョッキーは進化する

ロボットジョッキーの大きさは30センチメートル四方、重さ3キログラムほどです。初期のロボットジョッキーは重さが16~18キログラムはあったといいますから、急速な軽量化が図られています。コースの外を車で併走している調教師が、ロボットに付いているスピーカーごしにラクダに指示を与え、リモコンで鞭を操作してスピードを調整しています。
競馬だと、ジョッキーの技量次第で勝ったり負けたりするので、ロボットジョッキーにもまだまだ進化する余地がありそうですね。

 

ソース:Abu Dhabi eGovernmentWikipedia

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