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【インタビュー】レスキューロボットコンテストへ来たれ未来のエンジニア・Part2

2017.09.06  | 
WRITER:
Guinean
 

レスキューロボットコンテスト(レスコン)の発案者である升谷先生と実行委員長である横小路先生へのインタビュー続編です。レスコンについて未来の展望と、高得点を得て勝利するヒントなどについて伺いました。

参加ロボットのレベルが上がってきている

ライター撮影(チームがんばろう神戸コントロールセンター)

第17回のレスコンを観覧して、競技中サンダーバードのテーマがBGMで流れるなどのかっこいい演出や、素人チームが作ったとは思えないレベルの高いロボットが印象的でした。

レスコンは技術開発だけでなく人材育成と社会啓蒙が目的です。一般の人や子どもも楽しんでもらう工夫と、人命救助に活用できるロボットのアイデアを生み出しやすくする工夫の両方が大切だと考えます。

(升谷先生)

ロボットのレベルは年々あがってきていますね。ロボットとドローンを両方使って救助活動するチームや、他にも学生が限られた予算で本格的な遠隔操作技術をつくっていたり、タブレットなどを使ったチーム独自の情報共有技術など見どころは多いです。

(横小路先生)

高校生チームも本戦に出場していましたが、学生でもそのような技術開発は可能なのですか?

よく勉強しているのは確かです。遠隔操作の頭脳にあたるT-PIPは大会から貸し出していますが、それで自分達のやりたいことを動く状態で作りあげてロボットに集約していますね。昔は作ったけど動かないというケースも沢山ありましたよ。

(横小路先生)

良い部品が一般の人に買いやすくなったのと動画でロボットの作り方を公開しているチームもあるので、皆実戦的な勉強ができるのかもしれません。レスコンHPでも各チームの応募書類を公開しています。

レスキューロボットコンテスト|応募書類公開

(升谷先生)

レスコンは老若男女多様な出場者を待っている

ライター撮影(レスコン併設ロボットランド)

正直なところレスコンも含め、ロボコンというと理系の専校生や理工系の大学生でないと参加できないイメージがあります。

そんなことはありません。少なくともレスコンは普通科の高校生も、もっと小さい子も、逆に定年退職した人も、多様な方に出場してもらいたい。

(升谷先生)

ただ確かにレベルがあがると、新規チームが本戦に出にくくなるというのはどのロボコンも起こる現象で課題でもあります。

(横小路先生)

ライター撮影(第17回出場チームなだあいのロボット)

課題なんですか?常連チームが出場するごとに新しい技術開発につながる良い事のように思っていました。

技術の向上やリピーターもとても大切ですが、新規挑戦者は大会をもりあげます。また多様な人材間の交流は実際のロボット開発にとっても重要なのです。

(横小路先生)

大会のレベルをあげつつ広く参加者を集めるのは、技術の差もあるでしょうし難しそうですね。

例えばチーム内にロボット工学は解らなくても表現力のある人などを加え、プレゼンやロボットのデザインを担当してもらうというのは今でも可能だと思っています。昔は漫談でロボットの説明をしていたチームもありました。最近は特に玄人向けっぽい専門的なものが増えてきているので、プレゼンは表現力重視に変えようと思っています。もちろん他の工夫も考えていきたいです。

(横小路先生)

ロボット技術を競う試合に加え、色んなタイプの人があつまったチームが現われたり、大会のプレゼンで漫才やコントが見られるようになれば盛り上がりそうですね。

大会実行委員に聞く、レスコン勝利の秘訣

ライター撮影(2017年レスキュ-工学大賞受賞チームMCTのロボット)

幅広い人材に参加してみようと思ってもらうために、ズバリ大会で良い得点をとる秘訣を教えてください。

ズバリは難しいですね。技術以外でも救助への姿勢やチームワークなど多様な採点基準があるので、ダミアンを傷つけないようにするのはもちろんですが、技術力以上にアイデア次第と表現しておきましょう。

(横小路先生)

何か参考にできるような、参加希望者が見ておくべきロボットなどはありますか?

動いているロボットをよく見て開発者の試行錯誤の軌跡に注目してほしいです。アイデアには目的があり、やってみると失敗する時もあります。その後どうやって問題をクリアしているかが大切だと思います。

(横小路先生)

私はレスコンの参加者に横小路先生が専門の遠隔操縦技術の研究や、福祉や介護現場で開発が進む人を扱うロボットを見ておくのをおすすめしたいです。今は情報も多いのでたくさんのヒントがあると思いますよ。

(升谷先生)

ロボットと救助の技術を両方学ぶ先見性

ライター撮影(ダミアン内部)

ロボット開発やレスコンを含めたロボコンは、まだまだ一部の専門分野に詳しい人々だけの趣味といったイメージがあります。

しかし将来ロボットが社会に普及していくにしたがい、車の運転やパソコン・スマホの操作のようにいつのまにか誰もが使えてあたりまえの技術になっていくかもれません。特に災害現場などでは被害を最小限におさえるためにも、いっそう研究開発が進む事が求められます。

 

レスコンの歴史と秘密に迫る・インタビューPart1

 

【インタビュー協力】

横小路泰義 先生:遠隔操作・ロボットハンドとバーチャルリアリティの専門家。一般社団法人日本ロボット学会の理事等を歴任現在はフェロー

升谷保博 先生:機械工学と情報学の専門家であり、1997年日本ロボット学会の会誌編集委員だった当時レスキューロボットコンテストを思いついた、まさに大会の生みの親。

【画像引用】

レスキューロボットコンテスト公式ホームページ

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