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ロボットが集めた情報はどこへ? 海底データセンターの未来

2017.04.19  | 
WRITER:
Guinean
 

ロボットやAIが蓄えた情報はどこへゆくのか?

ロボットやAIが得た情報はどこにいくのか、疑問に思ったことはありませんか?

例えば家庭用ロボットのPepperは、いつもクラウドサーバと情報をやりとりしています。

ネット上でたくさんの情報を処理することで、AIを進化させさせたり新しいアプリで多様な動作をしたりできます。

そのクラウドサーバは、ほとんどの場合、専門の業者が運営するデータセンターで管理されています。各企業が個々にサーバを管理するよりも、複数の企業が集まった方がコスト面でもセキュリティ面ですぐれているのですね。

いま、そんなデータセンターの重要性がさらに増してきています。

将来ロボットやAIがあらゆる場面で活躍し、多様な家電製品がインターネットに繋がって利便性を増していくために、データセンターがなくてはならない存在だからです。

今回はロボット達の縁の下の力持ちであるデータセンターの現状と、最新技術をご紹介したいと思います。

データセンターってどんな所? Googleの巨大施設がスゴイ

現在、日本国内のデータセンターは500から600ケ所あるといわれています。

海外では住宅街の空き地にコンテナを置いて、小さなデータセンターをつくるケースもあるようです。

複数のサーバーが置ける所はどこでもデータセンターになり得るのですが、よりたくさんの情報を扱える安全なデータセンターとなると、どこでもいいとはいえません。

企業秘密や、時には個人情報のたくさん詰まったサーバーを安心して預けるためには、それなりの施設が必要です。

Googleが公開している大規模データセンターを紹介する動画では、音声をききながら画面を360度自由に動かせるようになっていて、その巨大さと安全性を楽しく体感できるようになっています。

Googleほどではないですが、日本国内のデータセンターにも大規模なものがあります。

大阪にある施設は地震に強い地盤の上に耐震構造を徹底して建設されていて、電力供給がどんな状況でも滞ることのないように備蓄電源のほか連続18時間運転可能なガスタービン発電機を備えています。

このような大きな設備の中でも特に重要になるのが、冷却装置です。サーバの集合体が発する熱を冷して機械の故障を防ぐために、巨大な空調設備が必要になるのです。

ほとんどのデータセンターでは、消費する電力の半分近くがサーバーを冷やす冷却空調設備のために使われているそうです。また大量のファンを回すことによって騒音も発生するので、その対策にも相当なコストがかかります。

海底データセンターの実験と省エネの取り組み

上記のようなデータセンターの電力ロスを少なくしてコストを削減するために、現在海底にデータセンターを設置するという計画が進んでいます。

海底データセンター「Project Natick」 – マイクロソフトが挑む次世代プロジェクト  ASCII.JP|マイクロソフト・トゥディ

マイクロソフトは巨大な密閉容器でデータセンターをつくり、そこにサーバを組み込んで海底に沈める実験をしています。この方法なら都市部の近くにデータセンターを建設できる上、自然エネルギーを活用した発電と水による機械の冷却により、省エネが実現可能と考えているのだとか。

クラウドで活用される機器が今後も増えていくことを考えると、ニーズの増えるデータセンターにとって省エネは欠かせない条件になりそうです。将来、すべてのサーバーが海底に設置されるかもしれません。

さらに先をゆく日本の水没コンピューター技術

日本ではマイクロソフトのさらに先をいく技術革新が実現しています。

富士通では、なんとサーバー自体を水没させる研究が、すでに実用段階なのだそうです。専用のフッ素系不活性液に機械自体をつけたまま作動させることができるようで、「液侵冷却技術」というそうです。

専用の水だから壊れないといっても、水没したコンピューターが普通に動くなんて不思議です。

この方法では水を循環させれば冷却できるので、空調施設をつくる必要がありません。データセンターのスペースをなんと70%も削減でき、その分電力消費も抑えられるそうです。

そして2017年春、国立情報学研究所が水中で2年間安定して作動する水没コンピューターの実験を開始すると発表して話題になりました。

水中で2年以上安定動作する「水没コンピュータ」実現へ

ITmedianews|国立情報学研究所

富士通の液侵冷却技術との違いは、機械に特別な樹脂で防水加工することで天然水(なんと海水も含む!)に直接水没させて作動させることができるところです。

こちらはまだ実用段階ではありませんが、海水中で貝やカニなどの多数の生物が付着する中でも40日間動作し続け、水道水では87日間耐えた実績があるそうです。

今後防水コーティング技術をよりブラッシュアップして、実用化を目指していくそうです。

ロボット社会の縁の下の力持ち

ネットに繋がったロボットやAIの進化の影で、データセンターが活躍しています。普段目にすることはありませんが、全てのITテクノロジーの根幹を支える縁の下の力持ちです。

近い将来、手元のスマートフォンを操作すると、プログラムされたAIがどこかの海底巨大データセンターのサーバーを作動させる、という時代がやってくるかもしれません。

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