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ロボットはあなたの体の中にも! 最新医療用マイクロロボット

2017.04.07  | 
WRITER:
工樂真澄
 

世にも小さなロボットは人畜無害

今回ご紹介する透明なデバイス。驚くべきはそのスケールで、全長たったの1センチほど。こんなに小さいのにもかかわらず、バルブとポンプ、ローター、マニフォールドを備えており、物を運ぶことができるのです

 

このマイクロロボットを開発したのは、コロンビア大学生体医療工学のSia教授らのチーム。「移植可能マイクロ電気機械システム(iMEMS)」という名のとおり、体内に移植して動かすことを目的に作られました。これまでの移植用デバイスは生体に有害な電池の使用を避けるために、動かないものがほとんどでした。iMEMSは体にやさしい「ハイドロゲル」とよばれるバイオマテリアルの薄い膜を、何枚も重ねて作られています。動力には磁力を利用することで、体の外からでもロボットを移動させることができるそうです。実現には8年の歳月を費やしました。

ドラッグデリバリーロボット

このマイクロロボットをマウスに移植して抗がん剤を運ばせたところ、腫瘍の場所まで狙い通りに薬を届けることで、腫瘍の増殖を効果的に抑えることができました。この方法の大きなメリットは、ピンポイントで薬を運ぶことができるため、通常の方法で薬を投与したときよりも他の臓器への負担が少なく、副作用が少ないという点です。本当に届かなくてはいけないところへ、必要な量だけ薬を届けることができる、次世代のドラッグ・デリバリーシステムです。

がん細胞を狙い撃ち!

薬というと口から飲み込むか注射することがほとんどですが、本当に効いてほしい場所だけに薬が届いているわけではありません。体内に入れた薬は体中に広がってしまい、思いもよらない副作用を招くこともあります。とくに抗がん剤はがん細胞の増殖を抑える反面、正常な細胞にもダメージを与えるおそれがあります。ドラッグデリバリーシステムは必要な場所に、必要な薬を届けるハイテク医薬品で、現在のところ、微粒子や高分子などを運び屋にして、さまざまな方法が模索されています。今回ご紹介した、体の外からコントロール可能なマイクロロボットが実用化すれば、副作用の多い抗がん剤を使った治療などの強力な味方になってくれることでしょう。

 

ソース・画像:コロンビア大学Science News Journal

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