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ダイバーを導く海中ドローン! Marlin-350が黒海艦隊に配備される

2017.04.04  | 
WRITER:
irbis
 

海難事故が起こると、救助活動は時間との戦いとなります。
転覆した漁船や沈没した潜水艦には、船内に残っていた空気で生きのびている人がいるかもしれません。空気が尽きないうちに助け出すには、まずは沈んでいる位置を知らなければなりません。

 

海底の物体の位置を素早く特定し、ダイバーを支援する海中ドローンが、ロシア黒海艦隊に配属されることになったそうです。それも、一気に10機以上!

「水を得た魚」とはこのこと

その海中ドローンは、Marlin-350。全長1メートル以下の小型のROV(遠隔操作型無人潜水機)です。

 

Marlin-350 テティス・プロ社のサイトより(ナレーションはロシア語)

陸にあげられた状態だと、正直、「これがマカジキ(marlin)? 全然似ていない」と思ってしまいそうな形です。ところが、水に入って動き出したとたんに、まるで生き物が泳いでいるかのよう。垂直方向2基、水平方向4基の推進装置によって、自由自在に動き回れるのです。

人海戦術で一斉捜索

Marlin-350は、設置も操作も簡単です。機動性に富み、現場でもすぐに作業に取りかかることができます。

Marlin-350

Marlin-350(画像はテティス・プロ社のサイトより)

潜水は水深350メートルまで可能です。大陸棚は深いところでも350メートル程度ですので、沿岸や内水面での捜索・救助活動には充分でしょう。複数のMarlin-350を等間隔で横に並べ、一定の海域を一斉に走査すれば、海底の物体も短時間でもれなく探しだせそうです。

人間(ダイバー)とロボット(Marlin-350)が手を取り合って

Marlin-350が配備されるのは、ロシア黒海艦隊の第145海難救助隊です。母船はレスキュー船SB-739。2017年3月6日に就役したばかりの、最新鋭のレスキュー船です。
このレスキュー船には、3人のダイバーを水深100メートルまで安全に送り届けるゴンドラのような形をした設備があります。しかし、水中で人間が活動できる時間は限られています。

 

先にMarlin-350のソナーや高解像度カメラで現場の状況を把握しておけば、ダイバーも作戦が立てやすいでしょう。マニピュレータでできることは遠隔操作で済ませ、人間にしかできないところだけをダイバーにまかせれば、時間的な余裕もできそうです。海中ドローンはダイバーの傍らにいて、強力なサーチライトで照らすなどして作業を助けることもできます。

 

ところで、レスキュー船SB-739の母港は、クリミア半島のセヴァストーポリです。正直、ここの艦船に整備に力を入れると聞くと、ロシア側の政治的な意図があるのではと勘ぐってしまいます。しかし、人間のダイバーと海中ロボットが力を合わせて事故にあたるというシチュエーションには、希望が感じられます。願わくば、ロシアとウクライナも力でなく、こういう分野で競い合って欲しいものです。

 

ソース・画像:『イズベスチヤ』紙、テティス・プロ社

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