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カラオケ×ロボットで介護市場にイノベーション!

2016.06.02  | 
WRITER:
石井妙子
 

「皆さん、温まってきましたか?」

「僕はモーターがポカポカしてきましたヨ」

ーーーロボットが声をかけると、そのカタコト具合やタイミングに場が和む。今、介護施設に登場している「ロボットカラオケ」の一場面だ。

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カラオケ+ロボットでみんな笑顔に

カラオケ「DAM」の第一興商とNTT、同じくカラオケ「JOYSOUND」のエクシング(名古屋市瑞穂区)とソフトバンクがそれぞれタッグを組んで、介護施設にロボットカラオケシステムを展開している。歌と体操、クイズを組み合わせ、楽しみながら健康増進を目指すのは、よくある話。そこにロボットが一役買っているということに、ちょっと驚かされる。

歌や体操で場が温まると、ロボットが前述のように絶妙の合いの手を入れてくれて、司会者とロボットがかけ合いながら場を盛り上げる。ロボットとの会話がずれても、そのおとぼけ具合が愛らしく感じられるのは、ロボットならではだろう。

第一興商とNTTは、介護施設のレクリエーション向けにロボットカラオケシステムの実証試験を進めている。介護現場では歌などのコンテンツ以上に、盛り上げ役の確保が課題だ。対象となる高齢者が楽しめるかどうかは、正直なところ司会者の腕次第。とはいえ忙しい介護現場で、適性の高い人材を集めるのは難しい。「1人で場を盛り上げようと孤軍奮闘するのは誰だってつらい。でもロボとのかけ合いなら少しぎこちないくらいが面白く、笑いに換えて進行できる」と、第一興商の山岸利英音楽健康指導士は話す。

エクシングも、コミュニケーションロボットPepperくんと介護施設向けシステムの実証実験を進めている。コンテンツは、歌いながら体操するなど8段階の負荷から選べるようにした。北村秀仁企画開発部長は「Pepperが身ぶり手ぶりで盛り上げる。背丈も孫のようだと喜ばれる」という。

カラオケ以外とも連携

もちろん、ロボットが人間の司会者に完璧にとって代わるまでは、まだまだ時間がかかりそうだ。まだ音声認識は完璧でなく、場の“空気を読む”のは難しい。一方で、そのつたなさが逆に魅力となり、普通の人を引き立てて名司会者に変えてしまう思いがけなさもまたロボットならでは。デイサービスなど通所施設は高齢者に楽しんでもらうことが第一だからこそ、こうした要素も大切だといえる。

さらにカラオケだけにとどまらず、第一興商はNTTのIoT(モノのインターネット)連携基盤「連舞」でロボットとカラオケ、カメラをつないだ。レクリエーションを楽しんだ後に、みんなで歌っている笑顔の写真をプレゼントできる。写真をプリントするトースターと連携すれば、その後のご飯も楽しくなるだろう。第一興商の門野坂功社長室副室長の「カラオケは人口の約4割が楽しむ最強のレジャー。カラオケと組めば、ロボットは介護現場の救世主になれるはず」との言葉に、新たな希望を感じた。

 

ソース・画像:日刊工業新聞

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