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【AI未来予測】2030年、公共交通機関が消える? ドローンは普及しない!? ――運輸・交通編

2016.12.12  | 
WRITER:
あずさゆみ
 
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AIの進化によって、わたしたちの生活は大きく変わりつつあります。自動運転車しかり、ロボット掃除機しかり。そして今後15年で、教育からエンタテインメント、ヘルスケアからセキュリティに至るまで、人のあらゆる営みがAIと無関係ではなくなるでしょう。

AIが社会に与える影響を100年にわたって調査するプロジェクト

One Hundred Year Study on Artificial Intelligence (AI100)。これは、人工知能が人々の生活、仕事、娯楽などに与える影響を100年にわたって調査するプロジェクトです。2014年にスタンフォード大学が発足させました。2114年までつづく、なんとも息の長いプロジェクトなんですね。
そのAI100が今秋発表したのが、“ARTIFICIAL INTELLIGENCE AND LIFE IN 2030”。「2030年における人工知能と人々の暮らし」という予測レポートです。52ページにも及ぶこのレポートは、こちらのページからダウンロードすることができます。

 

“ARTIFICIAL INTELLIGENCE AND LIFE IN 2030”では、2030年にAIがどのような発達を遂げて人々の生活がどうなっているか、次の7つの項目をあげて予測しています。

 

・運輸・交通(Transportation)
・ホーム/サービスロボット(Home/Service Robots)
・ヘルスケア(Healthcare)
・教育(Education)
・人材不足問題(Low-resource Communities)
・保安・防犯(Public Safety and Security)
・雇用・労働問題(Employment and Workplace)
・娯楽(Entertainment)

 

この予測の舞台は北米の平均的な都市なので、日本とは事情が異なる部分もあるでしょう。それでも、今後15年足らずでAIがどう人々の暮らしに関わってくるのか、興味をそそられます。

そこで、これから数回にわけてレポートの内容をご紹介します。第1回は、運輸・交通についてです。

ABSやエアバッグ、衝突を防ぐブレーキアシストなど、自動車はテクノロジーの塊です。現在、自動車には70種類のセンサーが搭載されているのだとか。すでに自動運転車が登場していますし、自動車を発端にしてAIが一般に広く認知されるようになるという予測に異議はありません。

空を飛ぶ車が登場。自家用車は絶滅の危機?

自動運転や無人のデリバリーサービスに加えて、空を飛ぶ車が登場すると予測されています。また、ロボットタクシー(自動運転のライドシェア。原文はpeer-to-peer transportation services such as ridesharingとなっており、バスとタクシーの中間ぐらいの位置づけです。バスより小型で、運行ルートが固定されていない乗合自動車といったところでしょう)が普及して、公共交通機関に取って代わるかもしれないとも。
必要な時にすぐ来てくれて、最短距離で目的地に連れていってくれるオンデマンドのライドシェアをバス並の料金で使えるようになれば、バスどころか自家用車も要らないという人が増えるでしょう。ドライブは高価な趣味、ということになりそうです。

平均寿命が延びる?

最近、高齢ドライバーの事故が頻発して問題になっていますね。全日本交通安全協会によると、2015年に交通事故で亡くなった人は4,117人。1日平均11.3人が命を落としたことになります。AI100のレポートには、自動運転車が普及すると、交通事故死が激減して平均寿命が延びるとあります。とはいえ、事故がゼロになるとは思えませんね。自動運転車が事故を起こした場合その責任は誰が負うのか、早急なルールづくりが必要です。

ドローンの普及は?

一方で、ドローン(水中ドローンや走行型ドローンを含む)は2030年時点で一般的な輸送手段にはなっていない可能性があるそうです。

物流にドローンを導入する動きがあるのは、皆さんご存じのとおり。各地で実証実験が進められており、安全な運用のためのルールづくり、関連する法令の整備が急務となっています。
また、センシング技術の発達、ドローンの導入、輸送インフラの連携が進むにつれて、個人情報の保護に関心が高まっていくと考えられます。それはそうでしょう。いつどこに行った、なにを買ったという情報が丸見えになれば、生活習慣や趣味志向をすべて把握されてしまいます。それに、ご近所のバルコニーにデリバリー・ドローンが飛んでくるようになったら、おちおち窓を開けていられないのではないでしょうか。

 

ドローンが普及するかどうかは、運用の安全性や情報保護に関するルールが整備されるかどうかにかかっているようです。ドローンに限らず、運輸・交通分野へのAIの導入は、ルールの整備状況次第なのですね。

 

もっともこれは、「北米の典型的な都市」における予測です。過疎化が進む山間部や離島では、ドローンなしでは日々の生活が成りたたなくなっているかもしれません。

 

《画像ソース》
The Telegraph

 

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