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ついに登場! 乳がんのリスクを速く正確に判定するAI

2016.12.09  | 
WRITER:
あずさゆみ
 

女性が罹患するがんのなかで、もっとも多い乳がん。早期に発見すれば治癒の可能性も高くなるため、定期的に検診を受けることが大切です。今回は、マンモグラフィの画像をきわめて正確に解析し、がんのリスクを判定してくれるAIをご紹介します。

マンモグラフィは完璧ではない

ご存じのように、マンモグラフィは乳房を挟みこんでX線写真を撮ります。挟んで薄くすることで被曝量を減らしながら、触診では見つけられない小さながんも発見するものですが、問題点もあります。
日本人女性は乳腺の密度の高い人が多いのですが、X線写真では乳腺もしこりも白く写ってしまいます。下の画像でご覧いただけるように、乳腺密度の濃い人の画像からしこりを探すのは、とても難しいことなのです。
pic3_01-jpg
がんのリスクが否定できない擬陽性と判定されると、精密検査を受けることになります。
具体的には、専用の針で乳房の組織を採取してがん細胞の有無を調べる針生検など。しかし、生検を受けてがんが発見される割合は、一説には検査を受けた患者の15~30パーセントといわれています(日本人の場合)。

人間の30倍の速さで読影

そこで開発されたのが、マンモグラムの読影をおこなうAIです。
マンモグラムの画像を解析してがんのリスクを判定するこのAI、解析速度は人間の30倍、そして正確性は99パーセントなのだとか。がんのリスクを正確に判定できれば、無駄に組織検査にまわされる患者を減らすことができますね。

AIは患者のX線写真から得られた所見を、実際に乳がんが見つかった患者のマンモグラムのデータと比較検証します。医師はAIの判定と腫瘍マーカーなどの結果を総合してがんの可能性、さらに検査を受ける必要があるかを判断するというわけです。

アメリカがん協会によると、米国では年間1210万人以上がマンモグラフィによる乳がん検診を受け、そのうちのおよそ50パーセントが擬陽性の判定を受けています。
同じく米国で、組織検査を受ける人は年間160万人に達しますが、20パーセントにあたる32万人は、がんではないにもかかわらず擬陽性の判定を受けた人なのだそうです。

 

完璧とはいえないマンモグラフィですが、それでも検査は受けるべきというのが、医師の共通した見解です。というのも、継続的に検査をしていた人と、まったく検査を受けていなかった人では、乳がん減少率が20パーセントも違うという調査結果があるのです。

AIなくして正確な読影は不可能と語るのは、開発者のひとりであるヒューストン・メソジスト研究所のスティーヴン・ウォン医師。読影の精度があがり、擬陽性と判定されて無駄に生検を受けるリスクが減ることを願うばかりです。

 

《画像ソース》
Robohub

Philips

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