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日本を資源大国にしてあげる!深海を探るロボットたち

2016.11.13  | 
WRITER:
irbis
 

日本は地下資源の乏しい国です。火山に由来するありとあらゆるレアメタルがあることはありますが、量はわずかです。
一方、近年まで詳しく調査されていなかった海底には、大量の地下資源が眠っているとかねてから噂されています。

 

今年(2016年)8月、南鳥島沖・日本の排他的経済水域を調査した「しんかい6500」撮影の、マンガン団塊(マンガンノジュール)が海底にゴロゴロ転がっている映像が公開され、日本がついに資源大国に?と期待が高まりました。

(南鳥島沖のマンガンノジュール YouTubeより)

海中ロボットならもっと資源を探してくれるかも?

さて、「しんかい6500」は有人潜水艇です。

 

研究者本人が乗り込めるので、その場で的確な判断ができます。カメラを見たいところに向け、一番重要と見たサンプルを選んで採ることも思いのままです。ただし、人間が深海に留まることのできる時間は限られてます。
また、深海は地上と違い、地形さえ未知のことが多く、思わぬ危険が潜んでいるかもしれません。人の命がかかっている以上、無茶なことはできません。

 

こういった時に頼りになるのがロボットです。

 

地球の海で最も深いマリアナ海溝のチャレンジャー海淵、10,900mの深海まで潜ったことのある無人潜水艇かいこう」は、ROV(Remotely Operated Vehicle)と呼ばれるロボットです。

ただし、アンビリカル(へその緒)ケーブルで母船とつながってリモートコントロールされており、自分で判断できるAIを搭載しているわけではありません。

 

アンビリカルケーブルを通じて電力が供給されるので活動時間を制限されることがないとはいえ、このアンビリカルケーブルはロボットの行動範囲を著しく狭めています。帆のように潮の流れをはらんでロボットを振り回してしまうこともあります。ロボットが動き回るにつれて絡んだりねじれたりすると、切れる危険性もあります。

 

そして、切れた場合は、ロボットは動力も通信手段も失い、動けなくなってしまうのです。

 

実際、「かいこう」は2003年四国沖で調査中に、中継器(ランチャー)の先にある二次ケーブルが切れて泳ぎ回って探査をする部分(ビークル)が行方不明になってしまいました。

(ROVの例:カナダISE社のROV YouTubeより)

海中のドローン

ピンポイントで目標地点がわかっている場合は、「しんかい6500」で丹念に調べればいいのですが、広い海で海底の資源を探し回るには、やはり無人海中ロボットが欲しいところです。

 

ケーブルなしで搭載した燃料の続く限り潜り続け、自分で危険なことを危険と認識して回避し、燃料が残り少なくなったら自分で海上まで戻ってくるロボットが何機もあると探査がはかどりそうです。

 

というわけで、現在では自分で状況を判断しながら広い水域を航行するか、海底を歩いて探査するロボットの開発が進んでいます。それが自律型海中探査機AUV(Autonomous Underwater Vehicle)です。海底の資源を探査するほかにも、沈没船や海上で墜落した航空機の捜索、海底ケーブルのメンテナンスなどへの使用が考えられています。

 

日本の海洋科学技術センターでは、「うらしま」が自律的に海中を航行して探査ができるAUVです。

陸・空のロボットの発展と共に

第二次世界大戦時ドイツのUボートは、潜水して全速力で航行するとわずか一時間で電池が切れ、4時間以上ディーゼルエンジンで浮上航行して充電しなければなりませんでした。のちにシュノーケルで潜航したままディーゼルエンジンで航行できるようになりましたが、電池の性能が変わったわけではありません。

Uボート

Uボート(Wikipediaより)

 

21世紀に入る頃から蓄電池の性能が飛躍的に上がり、燃料電池の研究も進んだおかげでAUVも実用化が急速に進んでいます。
AUVの仕事は決まった作業が多いので、人間並みの知能を持つ高度なAIは必要ないとも言われていますが、AIは人間と違って蓄積した経験をいくらでもコピーできますから、万一AUVの機体が失われてしまっても、また一から学び直す手間を掛けずに済みます。

 

たとえるなら、旧劇場版「新世紀エヴァンゲリオン」のように、アスカの弐号機が単体では最強でも、頭脳に当たる部分をコピーして大量に建造され、アンビリカルケーブルなしでも動き回ることのできた量産型エヴァには太刀打ちできなかったようなものでしょうか。

 

それはともかくとして、人間の出番はここぞというときのためにとっておき、通常の探査はロボットに任せて、日本もどんどん資源大国への道を歩んでいってもらいたいものです。

 

ソース・画像:JAMSTECISE Ltd.ウィキペディア

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