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レスキューロボット「フョードル」がロシアの宇宙飛行士に!

2016.10.19  | 
WRITER:
irbis
 

秘密のヴェールを脱ぎ捨てたロボットFEDOR

ロシアの軍産複合体を管轄するドミートリー・ロゴジン副首相の突然のツイートで新たなロボット宇宙飛行士の存在が明らかになりました。

 

その名もFEDORフョードルFinal Experimental Demonstration Object Researchの頭文字から)。総合格闘家のフョードル・エメリヤーネンコ(ヒョードル)と同じ名前とは。なんだか強そうです。

 

ロシア発展的研究基金(FPI)が公開したフョードルの映像がこちら。


ロボット・フョードル 宇宙飛行士の助手 from FPI on Vimeo.

レスキュー隊員から宇宙飛行士に

実はこれ、「イノプロム2016」にも出展されていた、アンドロイド・テクニクス社発展的研究基金が共同研究していたレスキューロボット「救助員」なんですね。新しい任務が加えられて新しい名前をもらったというわけです。

 

今度はソユーズなどの製造で有名なロケット・宇宙会社エネルギヤと共同でこのロボットを次世代有人宇宙船フェデラーツィヤ(「連邦」という意味。PPTSという名でも知られている)の飛行に参加できるよう適応させていこうというプロジェクトです。

 

ゆくゆくは、2030年までに月面に恒常的な基地を置く計画にも参加させ、宇宙飛行士の助手として宇宙空間での船外活動や月での探査にも使いたい、という思惑のようです。

 

船外活動については、アンドロイド・テクニクス社のアレクセイ・ボグダノフ氏が「モスコフスキー・コムソモーレツ」紙とのインタビューに答えて、国際宇宙ステーション(ISS)での作業を想定しているSAR-401とフョードルは互換性があり、例えば、開発者などでないとできない難しい修理が必要になったときにも、地球にいる開発者本人が映画「アバター」のように自分の体同様に自在にロボットを操作して修理することも可能だと述べています。

チェルノブイリの苦い経験

このレスキューロボット、もともとはロシア非常事態省のオーダーで研究開発されていました。
非常事態省は正式名称を「ロシア民間防衛問題・非常事態・自然災害復旧省」といい、東日本大震災の時に日本に駆けつけたロシアのレスキューチームを管轄しているのもこの省です。

瓦礫の下にも潜り込めるよう匍匐前進も可能です

瓦礫の下に潜り込む訓練にも余念がないフョードル

災害時には、レスキューロボットに危険で人間が入り込めないような崩壊した建物の下にも潜り込んでもらい、部屋の鍵を開けたり、油圧カッターで障害物を切ったりして救護活動をするというのが「救助員」プロジェクトです。
こういった人体に危険が及ぶような状況で人間に代わって細かい作業ができるというところから、宇宙飛行士の助手という任務に抜擢されたのでしょう。

フョードルは遠隔操作で医療行為もできる

医師の遠隔操作で医療行為もできるというデモンストレーションでしょうけれど、今のところ注射はちょっと遠慮したいかな

宇宙とレスキューの関係で言えば、以前チェルノブイリ原発事故が起こったとき、遠隔操作で動かせる月面探査車ルノホートを使おうという計画があったそうです。結局うまくいかず、人間による決死隊が放射能が充満する環境で作業せざるを得ませんでした。

 

これは想像ですが、フョードルの「人間の代わりになる」、人間と同じように這う、人間と同じように歩く、人間と同じ工具が使えるといった機能は、その時の苦い経験に対する一つの回答の形なのかもしれません。

 

ソース・動画:ロシア発展的研究基金 モスコフスキー・コムソモーレツ紙 タス通信

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