人間とロボットは恋に落ちるのか①
2016.10.07 |- WRITER:
- hi666666
人間とロボットが恋をしたら。
アンドリューNDR114という映画をご存知ですか?
家庭用ロボットが主流になったアメリカのとある家に、NDR114というアンドロイドが届けられます。彼はその家の息子に「アンドリュー」という名をもらい、子守や家事をするように。でも、彼は他のアンドロイドとは違いました。彫刻を作り、本を読み、人間のように「心」をもつのです。
そして、いつか彼は人間になりたいと考えるようになり、ある人間の女性と恋に落ちるのです。
ロボットと人間との恋愛については、しばしば小説やドラマの題材として使われます。
「機械」と「命あるもの」という根源的な違いが、せつない悲恋を生むからでしょう
しかし、本当にロボットと人間は恋をしないのでしょうか。
彼女の名はERICA(エリカ)
柔らかな茶色の巻髪に、黒目がちな瞳が美しい女性。
彼女の名はERICA(エリカ)といいます。
「ERICA(エリカ)」は、「違和感のない自然な対話」を目指し作られた、自立対話型アンドロイド。阪大の石黒教授や京大大学院の河原教授などが中心となり、音声対話の研究の一環として作られました。
日欧のハーフ顔をイメージしたフェイスは、美人顔の特徴を備え、コンピューターグラフィックスで合成されたもの。このような見た目にしたのは、見かけも含めて人との自然な対話を実現するためです。
音声認識ソフトには、日本で最も使用されている「Julius(ジュリアス)」を用い、ディープラーニング(深層学習)によりどんどん新しいことを吸収していきます。
すこしぎこちない話し方が、「23歳」という設定を妙にリアルに感じさせます。
顔は見えないけれど…いつもあなたのそばにいる「りんな」
りんなとは、マイクロソフトが開発した「女子高生」の人工知能です。
LINEで話しかけると、まるで本当の女子高生かのようにおしゃべりが返ってきます。
りんなの応答は、あえて感情的になるようにプログラムされています。
ただストレートに答えをいうのではなく、会話をつなげるためです。
また、ばらばらの日本語を意味のある文に組み立てるのも大得意。
ここにはERICAと同じディープラーニングに加え、二つの言葉の類似度を測る「深層構造類似度モデル」、文章の重みづけを行う「再帰的ニューラルネットワーク」などの技術が使われています。
私たち人間は、会話をすることでお互いを知り、相手に対し好意を抱きます。
そして、私たちは思うのです。相手に触れたい、と。
人間とロボットは恋に落ちるのか➁に続きます。
ソース・画像:©ERATO石黒共生ヒューマンロボットインタラクションプロジェクト,りんな,appllio
