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人の心を読むAI:EQラジオ

2016.09.30  | 
WRITER:
あずさゆみ
 

人の気持ちを察すること、相手の身になって考えることは人付き合いの基本とはいうものの、簡単ではありません。ポーカーフェイスでまったく感情が読めない人に、どう接すればよいのか悩んだことはありませんか? また、内心ではむっとしていても笑顔で対応した経験は、誰にでもあるのではないでしょうか。

MIT(マサチューセッツ工科大学)のCSAIL(人工知能研究所)では、人の感情を読み取ることができる「EQラジオ」を開発しているそうです。

呼吸や心拍は嘘をつかない?

EQラジオは、呼吸や心拍のわずかな変化を測定して、人が興奮しているのか、満足しているのか、はたまた怒っているのか、悲しんでいるのかを判断します。その精度は、なんと87パーセント。被験者に装着するタイプのセンサーや、顔の表情を読み取るソフトは、使っていません。

表情は取り繕うことができますし、センサーは装着に手間がかかるうえ、時間の経過とともにずれるなどして、正確なデータが取れなくなってしまいます。呼吸や心拍だけで感情を正確に読み取れるというのはちょっと意外な気もしますが、被験者に負担をかけることなく測定できるのは大きな強みですね。

電波を照射するだけ! 非接触型モニタリングシステム

心拍や呼吸は、人体に電波を反射させる非接触型のモニタリングシステムで測定されます。精度は心電図モニターに匹敵するほどで、エラーは0.3パーセント程度に収まるのだとか。

このシステムは、娯楽産業や消費行動の分析に使用することを想定しているそうです。映画の制作会社や広告代理店がお客さんの反応をリアルタイムで把握しようとするとき、センサーを装着してもらうわけにはいきませんよね。電波を照射するだけなら、モニターされていることを気づかれることなく、自然な反応を見ることができるわけです。

ヘルスケア分野でも

ヘルスケアの分野で活用することも、想定されています。測定結果に基づいて、スマートホームが室温を上げ下げできるようになれば、赤ちゃんやお年寄りのいる家庭は安心ですね。ほかにも、高齢者の転倒を検知したり、転倒を予測したりといった使い方も、検討されているそうです。

将来の展望

心臓弁の開閉をミリ秒単位で測定することも可能なこのシステム、不整脈を検出するなど、医療分野で活用できる可能性も秘めています。
スマートホームにこのシステムを組みこんでおけば、住人がなんらかの発作を起こして倒れた際に、即座に救急車を要請して患者の容態を伝えることができますね。熱中症を未然に防ぐことも、できるでしょう。独り暮らしのお年寄りにとって心強いシステムになりそうですが、発作を起こす直前の精神状態まで記録されているというのは、微妙かもしれません。

心を覗かれる?

それにしても、映画館やショッピングモールで知らないうちに精神状態を調べられるというのは、怖い気がします。映画のどのシーンで興奮したか、どのシーンで悲しみを覚えたかをつぶさに観察されるのは、どうもいただけません。

 

そんな風にモニターされているとわかったら、息を止めたり足をばたばたさせて心拍数をあげたり、無駄な抵抗だとしてもシステムに抗ってみたくなるのは、わたしだけでしょうか?

 

《画像ソース》
ROBOHUB

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