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楽天と横須賀市、自動配送ロボットの公道実証実験スタート パナソニック製

2020.12.09  | 
WRITER:
haruka
 

以前、日本の物流ロボットの市場規模が2030年度には1,500億円を超えると予測されているというニュースを取り上げました。

現在、街中では物流ロボットがラストワンマイルを担うための実証実験が相次いで行われています。先日、楽天が新たな取り組みを発表しました。

西友の商品を近隣住民へ配送!

楽天株式会社は2020年12月7日、横須賀市・馬堀海岸地域において12月14日から自動配送ロボット/UGV(Unmanned Ground Vehicle)によるスーパーからの商品配送サービスの実現に向けた公道走行実証実験を行うと発表しました。

 

この実証実験は、同地域の住宅地約200m×約120mの範囲にて低速・小型のUGVを自動走行させ公道を安全に自動走行できることを実証するもので、走行中は同地域から約5km離れた「横須賀リサーチパーク」から遠隔監視します。

使用するのはパナソニック製のUGV。機体は長さ115cm×幅65cm×高さ115cm、最高速度は4km/hです。

この取り組みは、同地域の「西友 馬堀店」から近隣の住宅地への自動配送ロボットを活用した商品配送サービスの実現を目指しています。2021年前半には、実際に近隣住民からの注文を受けて「西友 馬堀店」の商品を届けるサービスの期間限定での提供を予定しているそうです。

政府は2020年12月1日(火)に取りまとめた成長戦略の実行計画において「公道走行実証の結果を踏まえて、遠隔で多数台の低速・小型の自動配送ロボットを用いたサービスが可能となるよう、来春を目途に制度の基本方針を決定し、2021年度のできるだけ早期に、関連法案の提出を行う」としており、今回の公道走行実証実験も今後の制度整備に貢献できるものと考えております。

 

(出典:楽天株式会社|楽天と横須賀市、自動配送ロボット(UGV)によるスーパーからの商品配送サービスの実現に向けた公道走行実証実験を開始

楽天と横須賀市はこれまでに、横須賀市が推進するスマートモビリティを活用した新規ビジネス創出や社会的課題解決を目指す『ヨコスカ×スマートモビリティ・チャレンジの一環として、自動配送ロボットやドローンを活用した一般利用者向け配送サービスを期間限定で実施しました。

 

2019年7月から約3ヶ月行った国内初の離島における一般利用者へのドローン商用配送サービスでは、夏のレジャーを楽しむ来島者へバーベキュー用の生鮮品を含む食材、飲料、救急用品など約400品目の商品の注文を受け付け配送しました。

また、9月21日から約1ヶ月行ったUGVを活用した国内初の一般利用者向け商用配送サービスでは、前述と同様の商品を、横須賀市の「うみかぜ公園」内へ指定した時間・場所にUGVが商品を配送しました。

(出典:Rakuten Drone YouTube公式チャンネル

楽天と横須賀市は2020年11月に包括連携協定を締結しており、自動配送ロボットやドローンによる無人配送を通じた地域課題の解決に向けて連携を深めていく考えです。

なお、この包括連携協定では無人配送のほか、観光振興の推進、ふるさと納税の推進、市内事業者のEC化促進、高校等と連携した人材育成支援、横須賀のまちの活性化等について連携・協働するとしています。

 

(出典:楽天株式会社|楽天と横須賀市、自動配送ロボット(UGV)によるスーパーからの商品配送サービスの実現に向けた公道走行実証実験を開始楽天と西友、国内初となる離島の一般利用者への ドローン商用配送サービスを今夏提供楽天と西友、自動走行ロボット(UGV)を活用した 一般利用者向け配送サービスを国内初実施横須賀市と楽天、包括連携協定を締結

パナソニックも藤沢市でUGVの実証実験をスタート

パナソニック株式会社は、2020年11月から2021年3月にかけて自動走行ロボットを用いた住宅街向け配送サービスの実証実験を行います。

現在、フェーズ1として2020年11月25日から12月24日まで神奈川県藤沢市の「Fujisawaサスティナブル・スマートタウン」にて、小型低速ロボットを使った住宅街向け配送サービスの実証実験が行われています。

 

パナソニック工場跡地にある「Fujisawaサスティナブル・スマートタウン」は、パナソニックら18団体と藤沢市が参画するまちづくりプロジェクトとして2014年に街びらきしていて、街の運営を通じて住民や共創パートナー、自治体とともにくらしの価値向上に取り組んできたそうです。

 

今回の実証実験は公道走行時の技術検証と課題抽出を目的に、「Fujisawaサスティナブル・スマートタウン」内の湘南T-SITEからアクティブパーク南側の住宅街周辺を走行するといいます。

湘南T-SITE内に遠隔管制センターを設置して自動走行ロボットを公衆インターネット網で接続し、管制センターのオペレーターがロボット周囲の状況を常時監視します。障害物を回避しながら自律走行しますが、自動回避が困難な状況では管制センターからの遠隔操作に切り換えて走行するといいます。

 

実証実験についてパナソニックは、「これまで開発してきた自律走行ロボットや自社構内でのライドシェアサービスで培ってきた技術やノウハウを生かし、街の皆様と対話しながら新たな配送サービスの実現に向けた取り組みを加速」すると意気込みを語っています。

本取り組みは、国の成長戦略実行計画(令和2年7月)における低速・小型の自動走行ロボットの社会実装に向けて遠隔監視・操作型の公道走行実証を実施するとの方針を踏まえて実施するものです。パナソニックも経済産業省が主催する「自動走行ロボットを活用した配送の実現に向けた官民協議会」へ参画するとともに、本研究開発および実証活動の一部は、NEDO「自動走行ロボットを活用した新たな配送サービス実現に向けた技術開発事業」の補助を受けて実施しています。

 

(出典:パナソニック株式会社|小型低速ロボットによる住宅街向け配送サービスの実証実験をFujisawaサスティナブル・スマートタウンで実施

また、2021年2月~3月を予定しているフェーズ2では、ロボットを利用した新たな配送サービス体験に対する受容性を検証します。

ロボット利用による配送サービスの省人化、スマートフォンのアプリを用いた非対面での荷物や商品の受け渡し、ロボットと遠隔管制センター間での対話機能によるコミュニケーションを検証する予定で、フェーズ1の結果をふまえて走行ルートや遠隔管制センターの設置場所を後日決めるとのことです。

(出典:パナソニック株式会社|小型低速ロボットによる住宅街向け配送サービスの実証実験をFujisawaサスティナブル・スマートタウンで実施

 

ラストワンマイルを担う自動走行ロボットは、高齢化や交通の便が良くないなど地域が抱える課題の解決はもちろん、新たな配送方法として利用者ごとの最適な選択肢を提供できそうですね。

最近はコロナ禍で通販の需要が増えていることもあり、自動走行ロボットで配送の人手不足解消も期待できるでしょう。さらに″非対面″という点も好まれそうです。

 

楽天やパナソニックが触れているように、国は自動走行ロボットの実用化に向け動き出しています。公道を走るための制度も少しずつ整えられ、2020年4月には監視・操作者が近くでロボットを見ながら追従する「近接監視・操作」型に限って、歩道走行を含めた公道実証ができるようになりました。

 

(出典:首相官邸|成長戦略実行計画 令和2年12月1日 成長戦略会議

 

こうした動きを背景に、岡山県玉野市では小売店から住宅へ荷物を届ける公道上での実証実験が始まりました。

ルート最適化・遠隔監視で配送

玉野市では12月4日から11日まで、玉野市役所を中心にルート最適化技術を利用した低速・小型自動配送ロボットによる国内初の公道上での実証実験が行われます。

実証事業者として三菱商事株式会社、三菱地所株式会社、東京海上日動火災保険株式会社、パートナー企業として株式会社ティアフォー、アイサンテクノロジー株式会社、株式会社オプティマインドが参加しています。

 

高齢化が進む中、公共交通機関の減少や免許返納など地域の交通手段の維持が課題であることに加え、新型コロナウイルスにより宅配需要が急増し、人手を介さない非接触型の配送ニーズが高まっています。

 

実証実験では、実験エリアにあるドラッグストアやクリーニング店、カフェなどの小売店から、周辺の住居・事業所など複数顧客に対してルート最適化技術を用いて荷物を配送する計画です。

初日の4日には、クリーニング店で荷物を受け取り喫茶店に届ける→喫茶店でサンドイッチを受け取り公園で待っていた住民に届けるという取り組みがされました。

(出典:ksb5ch YouTube公式チャンネル

ティアフォーの自動配送ロボット『LogieeS (ロージーエス)』を使用しており、これにはオプティマインドが開発したラストワンマイルにおけるルート最適化クラウドサービス『Loogia(ルージア)』が、顧客注文情報などを基に計算した配送順と走行経路を提供しています。

また走行予定ルートは、任意に設定した5パターンの配送ミッション毎の注文情報を基に、ルート最適化技術を用いて配送ルートを計算し遠隔監視により配送されます。

 

(出典:玉野市|国内初・ルート最適化技術を利用した低速・小型自動配送ロボットの公道走行の実施について国内初・ルート最適化技術を利用した低速・小型自動配送ロボットの公道走行「実証実験説明資料」、株式会社オプティマインド|自動配送ロボットによるラストワンマイル配送へのルート最適化技術の提供について、山陽新聞|配送ロボ、公道の実証実験始まる 玉野市街地、荷を顧客に届ける

 

現在は遠隔操作・監視により走行できる自動配送ロボットも、いずれは人に頼らず完全自動で荷物を届けられるようになるかもしれません。お店と住民をつなぎ地域に貢献するロボットが活躍できる未来になってほしいですね。

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