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未来の技術を創る『妄想プロジェクト』人のフリしたアンドロイド検出も可能に?!

2020.09.07  | 
WRITER:
haruka
 

テクノロジーの多くは「こんなことができたら」という想像・妄想から生まれているのではないでしょうか。アイデアが形になり世に出ていき、暮らしを支えたり、ときには誰かの人生に大きな影響を与えることもあります。そんなテクノロジーの源となる″妄想″に焦点を当てたプロジェクトがスタートしました。

妄想が現実に?!

株式会社知財図鑑とパナソニック株式会社は2020年9月2日、共創プロジェクト『未来実装パートナーを求める7つの知財』を発表し、妄想から新たな技術を創出する『妄想プロジェクト』を始めることがわかりました。

 

知財図鑑は、世界を進化させる可能性のある「すごい知財」に出会えるデータベース『知財図鑑を運営しており、新規事業への活用案をクリエイターが提案するのが特徴です。特許技術、プロダクト、サービス、実用的なAPIまで、広義の「知的財産」を対象に編集を進めているといいます。

 

この度の共創プロジェクトでは、パナソニックが保有する″知的財産(知財)″を活用した新たな価値創出を行うためパートナー企業を募集し、『妄想プロジェクト』と題して「未来における知財の利用シーンのイメージを元に、パートナーとの共創による新たな価値創出」を行います。

「妄想プロジェクト」は、オフィスのエントランスに設置可能な実現可能性の高いものから、アンドロイドと共存した数年先の社会を見据えたものまで、柔軟に妄想することで様々な切り口から知財の活用アイディアを描いています。あくまで″妄想″であり、様々なパートナーの発想を膨らませ、共創による価値創出の可能性を高める呼び水です。

 

(出典:知財図鑑とパナソニックが知財を活用した「未来実装パートナー」の募集を開始。パートナーとの共創を通じ、新たな価値創出を推進

知財図鑑は『妄想プロジェクト』においてパナソニックが保有する7つの知財の提供を受け、「未来の社会における利用シーンを妄想する形で、特許技術の有効な活用方法を探るためのプロトタイピングや受容性評価を実施、両社で新しい価値創出を具現化」していく考えです。

 

【未来実装パートナーを求める7つの知財】

  1. 視線検出:近赤外光源とアイトラッキングによる角膜反射法を用いて視線の方向を検出できる技術
  2. 行先案内技術:利用者の現在位置・移動速度・方向などの情報に基づいて、「今」必要なスポットを提案してくれる技術
  3. 鮮度測定:紫外線カメラを装着したカメラで魚眼を撮影し、死後経過時間を正確に測定することができる技術
  4. 物品位置検出:「モノ」を持つ人の手の位置や持ち方から、そのモノが何で、どこに位置するかなどを推定する技術
  5. 作品化技術:大量の写真や動画データを特徴別に抽出し、写真の内容にあわせたデザインや視覚効果によるアルバムやスライドショーを自動生成する技術
  6. 生体検出:近赤外光を生体に照射して生体内の散乱光を検知し、脈拍や血流量などを取得する非接触型の生体信号計測技術
  7. 画像インデキシング:撮影した映像に登場する人物の特徴を示す情報を自動的に抽出し、ラベル付け(インデキシング)する技術

(出典:知財図鑑とパナソニックが知財を活用した「未来実装パートナー」の募集を開始。パートナーとの共創を通じ、新たな価値創出を推進

 

7つそれぞれに『妄想プロジェクト』があり、例えば「視線検出」は目線を送るだけでライトを点灯でき、「鮮度測定」は魚ごとの最適なレシピ提案やフードロス削減に繋がり、「作品化技術」はSNSの写真データから旬の穴場スポットを作ってくれるといったことが期待できます。

今回、7つの中から私が注目したのは「生体検出」です。

人になりすますアンドロイドを検出!

「生体検出」の妄想プロジェクトは「アンドロイド探知カメラ」。

訪問者が人間かアンドロイドかを判別できるカメラにより、顔を偽造して侵入しようとする悪意ある第三者から身を守るためのエントランスシステムが実現するかもしれません!

近年、顔認証や指紋認証といった生体情報を用いた本人確認を活用することが身近になっていますね。なりすまし防止などのため高いセキュリティが求められ、「外見だけでなく、生体内部までを確認し本人と照合するような技術の開発が必要」だといいます。

加えて、生体情報の取得には接触型の測定が必要ですが「被験者を長時間拘束するなど不快感を招くことが多いため、非接触型の検出装置が求められていた」ことから、このアイデアが生まれました。

 

さらに最近は、本物の人間と見間違うようなバーチャルモデルも登場しています。

今は画面の中にいる存在でも、近い将来に″見た目は人間・中身はアンドロイド″という人間以外の存在が現実世界に生まれるかもしれません。それが悪意を持った存在だとしたら――。そんなとき「アンドロイド探知カメラ」が役立ちます!

「生体検出」は、近赤外光を生体に照射して生体内の散乱光を検知し、脈拍や血流量などを取得する非接触型の生体信号計測技術である。計測環境に太陽光などの外乱光が存在する場合に、これまでは十分除去できなかった表面散乱光を抑制し、内部散乱光を正確に検出することができる。将来的には、生体計測機能を備えたウェアラブル端末などへの利用が期待されている。

 

(出典:生体・非生体仕分けセンサー

「アンドロイド探知カメラ」は生体内部の信号を測定するため非接触で、外見にとらわれず判別できます。また、顔認証や体の動きといったセンシングにも活用できるといいます。この技術はキュリティはもちろん介護や医療、災害など緊急事態時、さらにアートとも相性がいいと考えられています。

 

【共創プロジェクト】未来実装パートナーを求める7つの知財 特集ページはこちら

 

(出典:生体・非生体仕分けセンサー知財図鑑とパナソニックが知財を活用した「未来実装パートナー」の募集を開始。パートナーとの共創を通じ、新たな価値創出を推進

「アンドロイドが人間のフリをするなんて」と思う人もいるかもしれません。では、ロボットが人の代わりに接客することを10年前に想像できたでしょうか?思いもよらない未来はきっと来るでしょう。

『妄想プロジェクト』の「7つの知財」は便利だったり面白そうなものばかりです。妄想が生み出すユニークな未来の実現に期待しています!

 

″人になりすますアンドロイド″はまだ近未来的な感じがありますが、テクノロジーを悪用して人間の目を欺く事態は実際に起きています。それはディープフェイクの悪用です。

ディープフェイクは最近バラエティ番組でも見かけるようになり、これすごいな!と単純に面白さや技術の凄さを楽しむ場面もあるように思います。

一方で、悪意のある誰かに技術を利用されることも否定できません。技術が発展していく中で、映っているものが本物か偽物か見分けづらくなっているのも事実です。これに対抗すべく、Microsoftは先日こんな技術を発表しました。

肉眼ではわからない改ざんを検出

Microsoftは2020年9月1日、静止画または動画を分析しディープフェイクを検出する『Video Authenticator』を発表しました。

この技術は人間の目ではわからない改ざんを検出するもので、そこに写っている人物が何%の確率で本物か=信頼スコアを表示してくれます。

(出典:New Steps to Combat Disinformation

左はReal、右はFake。なにがどうおかしいのか全然わからない・・・。

 

Microsoftはディープフェイクについて「言っていないことを言ったように見せたり、行ったことのない場所にいたように見せたりする可能性がある」として、『Video Authenticator』は「人間の目では検出できないディープフェイクと微妙なフェージングまたはグレースケール要素の混合境界を検出することによって機能します」と述べています。

 

(出典:New Steps to Combat DisinformationMS、ディープフェイク検知ソフトを発表 米大統領選に向け対策

 

人間のフリをしたアンドロイド、悪意のあるディープフェイク、共通するのは″真実ではない″ということです。真偽を見分けるツールの活用に加え、私たち自身がそれは本物か偽物かを冷静に判断する力をつけることも必要かもしれませんね。

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